【鬼嫁日記】第一話 鬼嫁の片鱗
エガの嫁が鬼神化したのは、多くの皆様がそうであろう「出産後」でございます。
帝王切開で苦しい思いをして出産をしてくれて本当に感謝していました。
出産当日、我が子は保育器の中にいました。翌日、エガは仕事後病院に直行。保育器の中の赤ちゃんの写真や動画を撮りまくり「他の赤ちゃんも可愛いけどやっぱりこの子が一番可愛いなぁ〜😍」とデレデレ。
しかし、その時すでに我が子は保育器から別の場所に移されていました…
嫁の寝ている部屋に行き笑いながらその話をすると、嫁の表情が変わり
「はっ⁉︎なんで自分の子供わからないの?ありえないんだけど」
今まで嫁からはそんな言い方されなくなったのでエガは凄くビックリしたのを覚えています。
そしてその後はすぐに機嫌が戻りましたが、しばらくして担当の看護師さんから「お子様[マシ]が生えてるみたいですね。でも、特に問題はないので気にしないでくださいね〜〜」との話が…
エガも嫁も[マシ]という言葉を知らなかった為、嫁に指示されエガが検索することに…
携帯で調べると【魔歯】が出てきました。
エガは携帯に書かれている魔歯の説明文をそのまま読み上げる。「生まれつき子供に生えている歯。鬼歯とも言う。現在は先天性歯と言われ特に気にする必要がないが、大昔にはその異様性から捨てられた赤子もいたという…」
エガ「へぇ〜〜、そーなんだ。初めて聞いたよ、魔歯って言葉。でも看護師さんも問題ないって言ってたし、気にすることではないみたいだね。」「現代ではちゃんと解明もされててなんの問題もないみたいだよ。」
嫁「………なんでそんなこと言うの⁉︎」
エガ「⁉︎」
嫁「子供産んだばかりで不安な気持ちなのに、なんで昔は捨てられてたとか、鬼歯とかいうの⁉︎」
エガ「いや…調べてっていうから検索して出てきた文章をそのまま読んだんだけど…」
嫁「なんでその部分を読む必要があったの?なんでもっと気を遣えないの⁉︎」
エガ「ごめん。でも、昔の一部の話だし…さっきも言ったけど現代では気にする必要がないみたいだよ。」
嫁「でも、捨てられてたとか鬼の歯とかいう必要ある?書いてあっても読まなきゃいいでしょ⁉︎」
エガ「そうだね。ごめんね。」
これがおそらくエガが嫁に怒られ始めた最初の方の出来事です。
鬼嫁日記とはなっていますが、出産後で辛い状況、色々と考えてしまう状況の中で確かにこれは 私に非がありました。
しかし、これはあくまでも序章。
今回の件は私に非がありました。怒りたくなる気持ちもわかります。(世の鬼嫁達は、子供産んだ事ないくせになにが分かるんだと言うでしょうが)
今回はこれから始まる鬼嫁による惨劇のプロローグに過ぎない……